
県立森林文化アカデミーバスツアーを実施しました
11月9日(日)、県立森林文化アカデミーを訪ねるバスツアーを高山市主催で開催しました。
このバスツアーは、高山市としては初めての取り組みとなります。
「森林文化アカデミーってどんなところ?」
「森に関わる学びや仕事には、どんな選択肢があるんだろう?」
そんな疑問を、実際に“見て・聞いて・感じて”もらい、将来進路を考えるときの一つの選択肢として知ってもらうことを目的に企画しました。
当日は、小学生から高校生までのこどもたちとその保護者、合計28名が参加。
朝8時に高山市役所を出発し、清見支所を経由して、森林文化アカデミーに向かいました。
バスの中では、参加者同士の自己紹介や、森にまつわるクイズを実施。
年齢も学校も違う参加者でしたが、クイズをきっかけに自然と会話が生まれ、和やかで楽しい時間となりました。
参加したある高校生は、「母親がぎふ木遊館で働いていた事があり、木育に関心があり参加した」という事を話していて、今回のツアーへの期待が伝わってきました。
10時に森林文化アカデミーに到着後は、辻󠄀教授から、アカデミーについてのお話を伺いました。

アカデミーにはどんな学科があり、どのようなことを学んでいるのかというお話や、学校に演習林が隣接しているところで伐採から製材して加工、製品まで一つのところで学べるのは国内でもここだけ、というお話を伺い、アカデミーが岐阜県に作られた意義を知る事ができました。
先生の説明はとてもわかりやすく、「森に関わる仕事」と一言で言っても、実にさまざまな分野があり、多様な学びにつながっていることを知ることができました。
森づくり、木材利用、デザイン、教育、木工品作り…。
参加者からは「こんなに幅広い学びがあるとは知らなかった」という声も聞かれました。
次に、製材の機械や木工の機械が並ぶ実習棟を見せていただきました。

県立の教育施設ということもあり、製材や木工に関わる機械の数は本当に充実しており、学生たちが在学中にさまざまな機械を実際に使いながら学んでいくことができる環境であることがよく分かりました。
「森を育てる」「材を活かす」「材を活かしてものをつくる」までを一貫して学べる、森林文化アカデミーならではの学びの場を、参加者それぞれが実感する時間となりました。

11時からは自由行動。
アカデミーの文化祭会場では、ジビエカレーが味わえるブースや、自分で選んだ材を使ってお箸を作るワークショップ、チェンソーの実演が見られるブースなど、森や木を身近に感じられる催しが数多く並びました。




あいにくの雨模様ではありましたが、どのブースも魅力的で、「時間が足りない!」と感じるほど、参加者の皆さんは思い思いに文化祭を楽しんでいました。
一方、小学生たちはmorinosで思い切り自然遊び。
焚き火を囲んだり、道具を使ってクラフト工作をしたりと、自然の中でのびのびと過ごす姿が印象的でした。
遊びながら自然と関わる体験は、morinosならではの時間となったようです。


楽しい時間はあっという間に過ぎ、15時に森林文化アカデミーを出発し、高山へと戻りました。
帰りのバスの中では、参加者一人ひとりから感想を発表してもらいました。
「いろいろな催しがあって、親子共にとても楽しめました」
「『森に関わる担い手づくり』という施設の意義を知ることができてよかったです」
「このツアーが、こども自身の進路の選択肢の一つになりました」
といった声が聞かれ、皆さんが充実した一日を過ごされたことが伝わってきました。
今回、森林文化アカデミーへのバスツアーを実施してみて、改めて、市民、特にこどもたちに森林文化アカデミーを知ってもらい、実際に見て、学びの一端を体験してもらうことの大切さを感じました。
こうした機会を通して、将来、森に関わる担い手を育てていくことに、少しでも寄与できたのではないかと思います。

